まだいろいろ実験してみたいけど

true tears

 今期のアニメで一番楽しみにしていた番組が最終回を迎えました。魔法も出てこなければ奇跡もないごく普通の日常がメインで、一つ間違えばどろどろとした恋愛模様となるところがぎりぎりの線で清々しい終わり方となりました。純粋すぎる少女、石動乃絵の存在がファンタジックなスパイスをこの物語に与えていただけに、比呂美の存在が結構生々しかったです。とはいえ、個人的には眞一郎ママンとセットで好みかな。
 最後にもう少し何かあると考えていただけに、乃絵の後ろ姿のエンディングには物足りなさを感じてしまいました。でもまあ、総じて良くできた物語だと思います。眞一郎が描いている絵本自体が比喩になっていたり、比呂美と眞一郎の母との対比というか、同じような感情を持つ部分がうまくできているなぁと。OPの秋色の色遣いもこの物語へとのめり込むきっかけとなりました。こういう作品こそ、Blu-rayで欲しいなぁ。

オープニングテーマである「リフレクティア」もヴォーカルriyaの柔らかく透き通る声が心地良いです。

リフレクティア

マリア様がみてる マーガレットにリボン /今野緒雪

 今回は短編集でした。少し前の「フレームオブマインド」と同じ構成かな。山百合会での話に、途中で出てくるキーワードから外伝的な物語へと繋げるという。
 つまらなくはないのだけど、ここ最近のマリみては心に残らないのが残念。瞳子の話もさんざん引っ張っておきながら、肩すかしをくらったような展開だし。まあ、それでも祐巳が卒業するまでは見守りたいですね。

 あれ? マリみて書影ないのかよ。